1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:07:06 ID:6If/wAO6
パラレル、欝注意
>>1はコミック派です
-------------------------------


モブリット「今朝から、分隊長の姿が見えません」

モブリット「書類が溜まっているのに、どこをほっつき歩いているんでしょう」

モブリット「探しに行かないと……」


モブリット「分隊長がどこに行ったか知りませんか?」

調査兵団員「……ハンジ分隊長?」

モブリット「え? はい。ハンジ分隊長を探しています」

調査兵団員「分隊長は……」

モブリット「どこに行かれたか知ってるんですか?」

調査兵団員「……いや、知らないな」

モブリット「そうですか……見付かったら、捕まえておいてもらえますか?」

調査兵団員「ああ」

引用元: http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1395335226/l50

2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:07:58 ID:6If/wAO6
ペトラ「ハンジさんを探してる?」

モブリット「はい。誰も行方を知らなくて」

モブリット「書類が溜まっているので、早く見付けたいんです」

エルド「そうは言っても……なぁグンタ?」

グンタ「俺に振るな」

モブリット「と言うことは、ここにも来ていないのですね」

ペトラ「うん。役に立てなくてごめんね」

モブリット「もしかしたら、こちらに来ているのではと思ったのですが」

オルオ「ん?ってことは、昨日まではいたのか?」

エルド「おいバカ、止せよ」

モブリット「はい、昨日の夕方にお会いしたのが最後です」

グンタ「……」

ペトラ「見付けたら、知らせるね?」

モブリット「お願いします」

3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:08:57 ID:6If/wAO6
エルヴィン「モブリット、ハンジを探してるそうだな」

モブリット「……申し訳ありません」

エルヴィン「構わない。ハンジはいつもこうだからな」

モブリット「報告書の提出が遅れてしまいます」

エルヴィン「少しくらい、いいさ」

エルヴィン「それに、いざとなったら君が書いてくれても良い」

モブリット「それは、流石に」

エルヴィン「ん? 前にも何度か、こういうことはあっただろう?」

モブリット「気付いておられたんですか」

エルヴィン「筆跡でわかるからな。だから、無理に探さなくてもいい」

エルヴィン「心配いらない。その内戻ってくる」

モブリット「はっ!」


モブリット「……とは言っても」

モブリット「分隊長がいないようでは、示しがつかない」

モブリット「もう少し、探そう……」

4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:09:47 ID:6If/wAO6
エレン「あ……」

モブリット「分隊長を見ませんでしたか?」

モブリット「朝からずっといないんです」

エレン「……ここには、来てないです」

モブリット「そうですか……」

モブリット「昨日はいたのに。たった一晩で、どこに行ったんでしょう」

エレン「昨日……は、見たんですか?」

モブリット「ええ、……昨日の夕方、君に会いに行くと言ったきり……」

モブリット「……そうだ。分隊長に最後に会ったのは君かもしれない」

モブリット「何か変わったことはありませんでしたか?」

エレン「…………」

モブリット「何でもいいんです。今日一日、ずっと探しても見つかりませんでした」

モブリット「どんな手掛かりでもいいんです!」

エレン「お、俺は……何も知らないです」

5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:10:27 ID:6If/wAO6
リヴァイ「そこら辺にしとけ」

モブリット「リヴァイ兵長」

リヴァイ「またクソメガネか」

リヴァイ「エレンに聞いても何も分からねえぞ」

モブリット「そう……ですか」

モブリット「もしかしたらと思ったのですが」

モブリット「本当に、一体どこに……」

リヴァイ「…………」

6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:11:05 ID:6If/wAO6
リヴァイ「チッ、気色悪い」

モブリット「!?」

リヴァイ「おいモブリット、クソメガネなら」

リヴァイ「エレンの後、巨人どもの様子を見に行ったぞ。『昨日』な」

エレン「兵長!?」

リヴァイ「そこは調べたのか?」

モブリット「そうだった。盲点でした」

モブリット「ありがとうございます!行ってみます!」

7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:12:11 ID:6If/wAO6
モブリット「そうだ、なぜ気付かなかったんでしょう」

モブリット「分隊長はソニーとビーンを可愛がっていました」

モブリット「一人で勝手に研究しているのかも……」

モブリット「……!?」

モブリット「巨人がいない?」

モブリット「おかしい、ここで合っているはず」

モブリット「移動させたなんていう話も聞かないし……」

モブリット「いや」

モブリット「……死んだんだ」

モブリット「ソニーもビーンも死んだ」

モブリット「殺したんだ」

モブリット「殺した。そう、殺した」

モブリット「私が殺した」

モブリット「ブレードで、うなじを切り取って」

モブリット「蒸発するのをちゃんと見た」

8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:13:15 ID:6If/wAO6
モブリット「でも、分隊長はソニーとビーンを大切にしていたのに」

モブリット「どうして、そんな事に」

モブリット「……待てよ」

モブリット「2体が蒸発してる横に、何かあったような」

モブリット「なんだったかな」

モブリット「……そう。人だ」

モブリット「真っ赤で……頭をかじり取られた人が、ごみみたいに転がっていた」

モブリット「かじられる瞬間もちゃんと見ていた」

モブリット「一瞬で、降ってきた巨人の顎にとらえられて」

モブリット「がちん、という音がして」

モブリット「全身が痙攣して、糸が切れたみたいに地面に落ちた」

モブリット「ピンク色の、頭の中身が見えていた」

モブリット「少ししてから、血が流れていった」

モブリット「それは、だれだったか」

モブリット「…………」

9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:14:07 ID:6If/wAO6
モブリット?「モブリット?」

モブリット?「おかしい。モブリットは私だ」

モブリット?「モブリットが頭をかじられたのなら」

モブリット?「いや、私が私を見てたと言うのも」

モブリット?「私がモブリットなのに、それはおかしい」

モブリット?「私はモブリットだ」

モブリット?「私は、私はモブリット。私は」

モブリット?「モブリットだから、分隊長を探さないと」

モブリット?「探して書類を。書類仕事、して頂かないと」

モブリット?「分隊長を探しましょう」

10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:15:05 ID:6If/wAO6
リヴァイ「見付かったか」

モブリット?「見付かりません」

リヴァイ「そうか」

モブリット?「早く探さないと」

リヴァイ「…………」

モブリット?「書類が溜まる一方なんです」

リヴァイ「それなら探さなくて良いだろうが」

モブリット?「……は?」

リヴァイ「エルヴィンはお前がやっていいって言っただろ?」

モブリット?「それはそうですが」

リヴァイ「ならお前がやれ」

モブリット?「……」

リヴァイ「やれ」

モブリット?「……はい」

11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:15:52 ID:6If/wAO6
リヴァイ「見付かったか」

モブリット?「見付かりません」

リヴァイ「そうか」

モブリット?「早く探さないと」

リヴァイ「…………」

モブリット?「書類が溜まる一方なんです」

リヴァイ「それなら探さなくて良いだろうが」

モブリット?「……は?」

リヴァイ「エルヴィンはお前がやっていいって言っただろ?」

モブリット?「それはそうですが」

リヴァイ「ならお前がやれ」

モブリット?「……」

リヴァイ「やれ」

モブリット?「……はい」

12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:16:29 ID:6If/wAO6

モブリット?「押しきられましたが」

モブリット?「凄い量です。書類がデスクに山を作っています」

モブリット?「こんなんじゃ、何がどこにあるのか……」

モブリット?「……いや、わかりますね」

モブリット?「こっちの山は要らないもの、こっちは巨人の監察記録で」

モブリット?「ああ、この辺りが提出する物ですね」

モブリット?「報告書……これは始末書ですね」

モブリット?「ペンもあった。取り掛かりましょう」

モブリット?「おや?」

モブリット?「これは……死亡報告書」

モブリット?「壁外になんて出ていないのに……」

モブリット?「…………」

13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:17:14 ID:6If/wAO6
モブリット?「モブリット・バーナー……850年X月X日……死亡!?」

モブリット?「私?いや、私が死」

モブリット?「んだはずはない、私はここに」

モブリット?「ここにいるんだし」

モブリット?「書類が間違っているんですね」

モブリット?「そう、そうに違いない」

リヴァイ「いや、間違ってねえ」

モブリット?「!」

14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:18:04 ID:6If/wAO6
リヴァイ「気になって来てみたら、またやってやがる」

リヴァイ「いつまでそんな真似を続けるつもりだ」

モブリット?「そんな真似、とは」

リヴァイ「気色悪い真似をいつまで続けるんだって言ってんだ」

モブリット?「なんのことか……」

リヴァイ「……」グイッ

モブリット?「痛っ!な、なにを」

リヴァイ「自分の顔をよく見てみろ」

モブリット?「何を仰るのか」

リヴァイ「鏡は……チッ、無えか。窓でいいな」

モブリット?「兵長、何を……っ、うわ」

リヴァイ「目を開けてよく見ろ」

リヴァイ「自分の顔を見ろ、ハンジ」

15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:19:02 ID:6If/wAO6
ハンジ「私はモブリットです」

リヴァイ「ハンジだ」

ハンジ「モブリットです」

リヴァイ「じゃあこれはどう説明するんだ」

リヴァイ「お前はこの中から必要な書類を見付けられた」

リヴァイ「ペンまで掘り返せた」

リヴァイ「クソメガネ以外には何がどこにあるなんてわかりゃしねえ」

リヴァイ「なのにわかったんだ」

ハンジ「あ、ああ、ぁ」

リヴァイ「現実を受け入れろ」


リヴァイ「お前がハンジ・ゾエだ」

16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:19:54 ID:6If/wAO6
エレン『巨人を捕らえる事ができるなんて……』

ハンジ『ん?座学で習ったよね?』

エレン『習いましたけど。やっぱり、まだ信じられません。あの狂暴な巨人を監視下に置くなんて』

エレン『一体どうやって……』

ハンジ『気になる?気になるよねえ!』

エレン『は、はい』

ハンジ『よーし!百聞はなんとやら!見に行こう!』

エレン『はっ!?い、今からですか?』

ハンジ『もちろん!』

エレン『しかし自分は、リヴァイ兵長の許可がないと』

ハンジ『事後報告でいいってそんなの!ほら、立って立って!』

17: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:20:52 ID:6If/wAO6
モブリット『分隊長、あんたなにやってんですか!』

ハンジ『あ、モブリット!今、エレンにソニー達を会わせているところだよ』

モブリット『やめてください!接近は人員を集めてからでないと……』

ハンジ『いいじゃん、善は急げだよ。二人とも夜は大人しいし』

モブリット『だからって全く安全とは……』

ハンジ『もう!いいんだよ、ソニーもこんなに大人しいんだから』ポンポン

モブリット『分隊長、近すぎますって!』

ハンジ『しつこいなぁ、モブリットは』

エレン『!!』

エレン『ハンジさん!』

その時、エレンがどうしてそんな声を出すのかわからなかった。

いつもならすぐに離れたのに、判断が遅れてしまった。
……よりにもよって、人員のいないこのときに。
死ぬのかと思った。
それも仕方ないなと思った。
これで解放されると、安堵すらしたかもしれない。

18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:21:24 ID:6If/wAO6
ハンジ『…………』

ハンジ『…………』

ハンジ『え?』

ハンジ『モブ……』

エレン『うわあああっ!?』

ハンジ『モブリット?』

モブリットが転がっていた。

頭をかじられていた。
私は地面に転がっていて、彼の手に、襟首を捕まれていた。
引きずり戻されて、代わりにモブリット、が

19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:21:54 ID:6If/wAO6
ハンジ『…………』

ハンジ『…………』

ハンジ『え?』

ハンジ『モブ……』

エレン『うわあああっ!?』

ハンジ『モブリット?』

モブリットが転がっていた。

頭をかじられていた。
私は地面に転がっていて、彼の手に、襟首を捕まれていた。
引きずり戻されて、代わりにモブリット、が

20: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:23:01 ID:6If/wAO6
ハンジ『あ』

モブリットが、私の代わりに。
安全なはずの壁の中で、……私のせいで。
私が悪いのに。

ハンジ『……うあ』

モブリット。私にずっと従ってくれている大切な部下。
戦場ですらない所で……私が殺した。

私が死ねばよかった。

ハンジ『あああああああああああああああああああああぁぁっ!!!』

だから私は

モブリットになったんだ。

21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:24:10 ID:6If/wAO6
エルヴィン「……何て事をしてくれたんだ」

リヴァイ「…………」

エルヴィン「今度こそ取り返しがつかなくなる所だったんだぞ」

リヴァイ「解ってる」

エルヴィン「……上手く話を合わせてやるようにと、言っただろう」

エルヴィン「リヴァイ、君は私を信頼してくれていると思っていたが」

エルヴィン「無理だったか?」

リヴァイ「…………」

リヴァイ「どうなっているんだ、あのバカは」

エルヴィン「あれは、ハンジの体……戦闘能力と知識を持ったモブリットだ」

リヴァイ「……あれはモブリットじゃねえ」

22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:25:11 ID:6If/wAO6
エルヴィン「勿論、『ハンジの知っているモブリット』だから、微妙に違う」

エルヴィン「だが、規律に忠実で実直、無茶もしない」

エルヴィン「巨人への興味はハンジより低いが」

エルヴィン「兵士としては、理想的だと思わないか」

リヴァイ「……兵団から外せねえのか」

エルヴィン「ハンジは戦えなくなったわけではない」

エルヴィン「モブリットを演じるようになっただけで、戦闘能力は同じだ」

エルヴィン「調査兵団は人員不足だ。戦える人間を開拓地に放り込むのは、大きな損失だよ」

リヴァイ「…………」

エルヴィン「辛いだろうが、上手くやってくれ」


今日も分隊長が見当たりません。

見かけたような気がしますが、きっと夢でしょう。

訓練にもいないし、分隊の皆も見ていないと言います。

無理に探さなくて良いと言われましたが……

ハンジ「分隊長を見ませんでしたか?」

23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:26:46 ID:6If/wAO6
以上です。投稿ミス多くてごめんね

25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/21(金) 02:29:58 ID:ag5352ZU
面白かったよ

26: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/03/22(土) 03:50:12 ID:vqMINiIs
こういうともあり得るよぁ
可哀想に…
乙でした